7話 見た目とのギャップが大事

キューピーマヨネーズのCMで、「愛は食卓にある。」って言ってたから、

急いで台所に探しに行ったんだけど、見つからなかった。

 

 

こんにちは。リョウスケです。

 

 

愛に満ち溢れた人のおはなし。

 

 

これまた居酒屋でバイトしてた時の話なんだけど、

働いてる居酒屋、来るお客さんはほぼサラリーマン。

でもある日、違うジャンルの人たちが来た。

 

学生でもない。家族連れでもない。アマゾンの先住民でもない。

 

ヤンキーっぽい感じの、イカツイ人たち。

 

あー、これやばいかもって。

今日、命一個しか持ってきてないけど、絶対足りないかもって思った。

 

そんで気づいた。

その日のホール担当、自分と後輩の女の子だって。

 

 

マリオがクッパと直面した時、ピーチ姫を差し出しますか?

差し出しません。

 

ロン・ウィーズリーはクモと直面した時、ハーマイオニーを見捨てて逃げますか?

逃げません。

 

リョウスケはヤンキーと直面した時、後輩の女の子に特攻させますか?

させません。

 

 

ここで逃げたら、全国津々浦々から批判殺到する。

確実に週刊文春に叩かれる。文春砲、あれぜったい痛い。

 

もう選択肢はなかった。

俺が突っ込もうと。

大丈夫。別に普通に接客してればナイフで刺されることもないって言い聞かせて。

 

 

恐る恐る注文を取りに行った。

I can do it.

 

 

よし。成功。

普通にドリンクの注文とれた。

このまま攻めていこう。

 

 

でもね、さすが俺だと思う。

この後、ちゃんとやらかします。

しっかり「起承転結」の「転」作ります。

 

 

 

ドリンク持って行ったんだけど置くときミスって、

イカツイ人にレモンサワーぶちまけた。

 

人生お疲れさまでした。

本当に楽しかった。

 

イトーヨーカドーで鬼ごっこしたり、

マンホールの穴にゴキジェットやってゴキブリ退治したり、

ガリガリ君2回連続で当てたり。

 

俺の走馬燈って、こんな適当でいいの?って思ったよ。

 

 

しかし!この後、誰もが予想しない展開に。

 

 

あ、いったんCM挟みます。

 

~本当に世の中の字は小さくて読めない! はい、ハズキルーペ!~

 

-CMおわり-

 

 

逃げも隠れもしなかった。

男はいつでも堂々と。ドンと胸を張って生きていくものだと。

ONE PIECE から学んだこと。

 

イカツイ人は言いました。

「こぼしたこと店長に怒られたら俺らのせいにしろ。こっちで拭いておくからお前は他のお客さんの接客に戻っとけ。」

 

もうびっくりしすぎて、

鼻毛が何本か抜けた。

右脳がもっと右に寄った。

左脳は定位置から動かなかった。

 

めちゃんこカッコよかった。

仮面ライダーなんか比じゃない。

 

 

 

それから、その人たちが居酒屋に来るたびに挨拶するし、

暇なときは一緒に話したりするし、

地元の違う居酒屋で会ったときは、お酒奢ってくれたりする。

 

素晴らしい出会いを、ありがとうございました。