21話 拝啓 22の君へ。  written by アンジェラ・リョウスケ

山に芝刈りにでも行っちゃおうかなってくらい暇なんだけど、

川に洗濯行くほど暇でもなかったから、

 

 先日いただいたお便りを紹介したいと思います。

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友達と会話してて、「あ、面白い。」って思うことあったら、忘れないようにその場でメモするようにしてるんだけど、ケンタの発言も何個かメモってる。

 

しかし、20話も続いてるこのブログに、

ケンタらしき登場人物は一切出てこない。

 

本人からのクレームもあったため、21話で初登場。

 

どーやって登場させようかなーって散々悩んだ結果、

 

ケンタに手紙を書くことにしました。

果たして、個人に向けた手紙をブログで書く必要があるのか。

そんな疑問を胸に抱きながら、この記事を綴ります。

 

どうぞ、ご参照ください。

 

 

拝啓 ケンタへ。

 

僕たちが出会った日のことを覚えてますか?

僕は覚えてません。

どうやって友達になったのかも、ぶっちゃけ忘れました。

 

いちばん古い記憶をたどると、

ケンタが僕にどうぶつの森をやらせてくれた思い出があります。

 

僕の母親は、「リョウスケ、大志を抱いときなさい。」と言い放ち、ゲームを買ってくれませんでした。

父親は、「郷に入っては典子に従え。」と僕を諭しました。

頼みの綱であるサンタクロースも僕を裏切り、小学3年生の僕に対して「広辞苑」をプレゼントしてきました。

その広辞苑は、今でも新品同様の姿で、勉強机の下の端の方に保管してあります。

 

そのため、皆で遊んでも僕だけゲームを持っていない時期がありました。

そんな時に手を差し伸べてくれたのが、ケンタです。

「俺の使っていいよ。」とクールに言い放ち、

「Bボタン押すと走れるよ。」という助言までしてくれました。

 

しかし、あろうことか僕は、家の中で走ろうとBボタンを押し、

ケンタの家に配置されている家具という家具をしまいまくったのです。

恩を仇で返すとはまさにこのことでしょう。

 

それでもケンタは怒ることなく、毎年誕生日プレゼントをくれました。

ある年はサッカーボールをくれ、僕はマクドナルド500円券をあげました。

またある年は服をくれ、僕はマクドナルド500円券をあげました。

 

 

そんな僕たちは、同じ中学校に進み、あろうことか同じクラスでした。

さらにあろうことに席が隣でした。

なんで隣が女子じゃないんだと文句を言うこともなく、

お互いすくすくと成長していきます。

 

そんなある日、友情を超える瞬間が訪れました。

男5人で東公園で遊んでいた時のことです。

夕方から地元のお祭りがあるため、僕はみんなで行こうと提案しました。

すると、ケンタを含めた4人は女子と行くと言い出したのです。

 

生れて初めて、格差社会というものを実感しました。

人類は皆、生まれながらにして平等であるという概念が壊れた瞬間でもあります。

 

小学生時代、共に切磋琢磨しながらウォーリーを探していた友人達は、

中学生になってもウォーリーを探し続けている僕とは対照に、

彼女を探していたのです。

 

 

しかし、僕にも一応気になる人がいました。

学校でその子と会話できた日には、嬉しくてスキップしながら帰ってました。

嘘です。

 

ケンタとは塾が近かったため、毎回一緒に帰っていたのですが、

二人とも当時は重度の中二病を患っていたため、

ミニストップチュッパチャプスを買い、それをしゃぶりながら帰るのが美徳だと信じ、日々実行していました。

 

そんなある日の帰り道、ケンタが好きな人を聞いてきました。

いわゆる、恋バナというやつです。

あまりペラペラしゃべるのは好きじゃなかった僕ですが、

ケンタにならいいかという思いが勝り、好きな人を打ち明けたのです。

 

その子は、ケンタの彼女でした。

僕は、地球上で最も言ってはいけない人物の名前を口にしたのです。

でも、許してください。

まじで付き合ってること知らなかったんです。

 

この話は、今でも僕のやらかした話100選にノミネートされています。

 

 

時は流れ、僕たちは現在、世界の一角を担う存在にまで成長しました。

 

土管がある空き地で遊んでいた僕たちが、

世界経済の約97%を支配していると考えると、本当によく成長したなと感慨深いです。

 

しかし、僕たちの物語はまだ序章ですらありません。

今やっと目次らへんです。

 

これから先も、

イノベイティブでフロンティア精神でアクティブラーニング的な成長をしていきましょう。

 

まずは、僕たちにとって一番の敵であり、最大の対抗勢力である”タピオカ”を倒します。

 

奴がいる限り、女性の注目は全て奴に集まります。

結果的に僕たちに振り向くことはありません。

 

ただ丸くてプニプニしてるだけの物体に負けるわけにはいきません。

(この前遊んだ時、タピオカ飲んでみて―って発言したことは忘れてください。)

 

今後、タピオカを注文する機会に出くわしたら、

「あ、タピオカ抜きでお願いします。」って一言添えることから始めてください。

 

 

タピオカを倒したその先で、また会いましょう。

 

 

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